
「新築の家が完成していざ住んでみたら、いらないところに照明があって、ほしいところに照明がない…」
家づくりにおいて、間取りや内装にはこだわっても、照明計画は後回しにしてしまい、住み始めてから後悔する方は少なくありません。
照明は単に「部屋を明るくする」ためのものではなく、毎日の暮らしやすさや快適性を左右する重要な設備です。失敗を防ぐためには、明るさや数、照明器具の種類を、ご自身の「生活スタイル」に合わせてしっかり計画する必要があります。
この記事では、よくある照明計画の失敗例と、後悔しないための具体的なステップを分かりやすく解説します。
なぜ照明計画で失敗してしまうの?

照明計画で「ここじゃなかった」と後悔してしまう最大の原因は、「生活シーン」を無視して決めてしまうことにあります。
カタログを見て「この部屋にはこのくらいの明るさが必要」と部屋単位で選んでしまうと、実際の暮らしに合わないことがよくあります。たとえば、ダイニングテーブルの位置が決まっていないのに照明の位置を決めてしまうと、テーブルと照明の中心がズレてしまい、見栄えも使い勝手も悪くなってしまいます。
よくある照明計画の失敗例と対策

ここでは、特に新築で後悔しやすい失敗例と、その対策をご紹介します。
1. すっきり見せたくてダウンライト(天井埋め込み照明)だけにした
天井がすっきり見えて人気のダウンライトですが、これだけで計画すると光にメリハリがなくなり、のっぺりとした空間になりがちです。また、一度天井に穴を開けて設置するため、後から位置を変更するのが非常に難しいというデメリットがあります。
【対策】
ダウンライトだけでなく、壁を照らす間接照明や、食卓を彩るペンダントライト(吊り下げ型の照明)、フロアライトなどを組み合わせて、空間に立体感を持たせましょう。
2. リビングや寝室を明るくしすぎた
「とりあえず明るければいい」と強い照明をつけると、ホテルのロビーのようになってしまい、家でリラックスできなくなってしまいます。特に寝室は、天井の真ん中に明るい照明があると、ベッドに寝転んだときにまぶしく感じてしまいます。
【対策】
リビングには明るさを調整できる「調光機能」を採用し、食事や映画鑑賞などシーンに合わせて使い分けるのがおすすめです。寝室には、読書用のベッドサイド照明や、夜中トイレに起きる際のための足元灯など、用途に合わせた照明を取り入れましょう。
3. キッチンで料理をするとき、手元が暗い
キッチンの照明が背中側にあると、自分の体で影ができてしまい、手元がとても見えにくくなります。包丁や火を使う場所なので、暗いと危険です。
【対策】
キッチンの作業スペースの上に、手元をしっかり照らせるスポットライトやダウンライトを配置しましょう。
4. スイッチの位置を深く考えていなかった
「部屋に入ってからスイッチまでが遠い」「廊下の両端でオンオフできない」など、日々のちょっとした不便は大きなストレスになります。
【対策】
帰宅してから寝るまでの「生活動線」をイメージし、照明計画と同時にスイッチの位置や数もしっかり計画しましょう。
後悔しないための照明計画 3つのステップ

では、具体的にどうやって計画を進めればよいのでしょうか。以下の3つのステップを意識してみてください。
ステップ1:家具のサイズと配置を確定させる
まずは、ダイニングテーブルやソファ、ベッドなどの大きな家具のサイズと配置を決めましょう。家具の位置が決まって初めて、本当に照明が必要な場所が見えてきます。
ステップ2:夜の生活シーンをシミュレーションする
図面を見ながら、「帰宅する → 手を洗う → 夕食を作る → ご飯を食べる → テレビを見る → 寝室へ行く」といった、夜の生活動線を頭の中で歩いてみてください。どこで、どんな明るさが必要になるかが具体的にイメージしやすくなります。
ステップ3:「その場所で何をするか」で照明を選ぶ
部屋全体を均一に明るくするのではなく、「ここは本を読むから明るく」「ここはリラックスするから落ち着いた明るさに」と、目的に合わせて明るさや照明器具の種類を選びましょう。玄関や階段、外構(駐車場やアプローチ)には、防犯や安全のために人感センサー付きの照明を取り入れると非常に便利です。
まとめ

照明計画で後悔しないための最大のポイントは、「実際の生活スタイルを基準に考えること」です。
- 家具の配置を決めてから照明の位置を決める
- 夜の生活動線やシーンを具体的にシミュレーションする
- 部屋単位ではなく、目的や用途に合わせて照明やスイッチを選ぶ
自分たちだけで決めるのが難しい場合は、プロに相談するのも一つの手です。たとえば、パナソニックの「eあかり+」のように、間取り図をもとにプロが無料で照明選びを手伝ってくれるサポートサービスもあります。毎日の暮らしを豊かにするために、ぜひじっくりと照明計画を立ててみてください。
参考資料
- 住宅用照明器具に関する製品情報やプランニングサポート(Panasonic):https://sumai.panasonic.jp/lighting/
- ダウンライトのメリット・デメリットと選び方(SUUMO):https://suumo.jp/article/oyakudachi/oyaku/chumon/c_plan/downlight/