第1種換気とは?建築費が上がるのに推奨する住宅会社の「企み」を解説

家づくりを進めていると、「第1種換気」という言葉を耳にすることがあるかもしれません。しかし、「建築費が上がるからやめたほうがいい」という声がある一方で、「絶対に第1種換気がおすすめ!」と強く推奨してくる住宅会社もあります。
「費用が高くなるのに、わざわざ勧めてくるなんて、住宅会社は何か企んでいるのでは…?」と不安に感じる方もいるのではないでしょうか。
結論から言うと、彼らには悪い企みなどありません。むしろ、「本当に快適で、光熱費が安く済む家を建てたい」という本気のこだわりの証なのです。この記事では、第1種換気の仕組みやメリット、そして推奨する住宅会社の本当の理由を分かりやすく解説します。
第1種換気とは?基本の仕組みをサクッと解説

住宅の換気システムには、大きく分けて「第1種換気」と「第3種換気」があります。
一般的な住宅でよく使われているのは「第3種換気」です。これは、排気(空気を外に出す)だけを換気扇などの機械で行い、給気(外の空気を取り込む)は壁の穴から自然に行う仕組みです。設備がシンプルなのでコストが安いのが特徴です。
一方、「第1種換気」は、給気も排気もすべて機械で行うシステムです。外の空気を取り込む量と、室内の空気を捨てる量を機械でコントロールするため、家の中の空気を常に新鮮で最適な状態に保つことができます。
建築費が上がっても第1種換気を推奨する4つの理由

機械が大掛かりになるため、第1種換気は第3種換気と比べて初期費用(建築費)が高くなります。それでも住宅会社が導入を勧めるのには、住む人にとって圧倒的なメリットがあるからです。
1. 冷暖房費の削減と高い省エネ性
第1種換気の多くには「熱交換システム」が搭載されています。これは、冬なら「外の冷たい空気を、室内の暖かい空気の温度に近づけてから取り込む」、夏なら「外の熱い空気を冷ましてから取り込む」という機能です。
これにより、エアコンの負担が大きく減り、毎月の光熱費を抑えることができます。国が定めている建築物のエネルギー消費性能(省エネ基準)の観点からも、非常に有効なシステムです。
2. 隙間風の不快感がゼロになる
冬場、換気口から冷たい風が入ってきて足元がスースーする(コールドドラフト現象)のを経験したことはありませんか?第1種換気なら、温度を調整してから給気されるため、冷たい隙間風が入らず、部屋ごとの温度差を防いで常に快適に過ごせます。
3. 天候に左右されない安定した換気
自然給気の場合、外の風が強いと空気が入りすぎたり、逆に風がないと換気不足になったりすることがあります。第1種換気は機械で完全に制御しているため、外の環境に影響されず、24時間いつでも確実に家全体の空気を入れ替えられます。
4. 花粉やPM2.5をしっかりブロック
機械で空気を取り込む際に高性能なフィルターを通すため、花粉、PM2.5、ホコリなどの侵入をしっかりと防ぐことができます。アレルギーが心配なご家族にとっても安心です。
住宅会社は「何を企んでいる」のか?その本当の理由

では、なぜ一部の住宅会社は、見積もりが高くなって契約に不利になるかもしれないのに、第1種換気を強く勧めるのでしょうか。
家の「気密性」に絶対の自信があるから
実は、第1種換気の素晴らしい性能は、家の気密性(C値という、家の隙間の少なさを示す数値)が高くなければ全く意味がありません。家に隙間がたくさんあると、機械以外の場所から空気が勝手に出入りしてしまい、せっかくの熱交換も計画換気も機能しないからです。
つまり、第1種換気を推奨する住宅会社は、「自社が建てる家は、第1種換気の性能を100%発揮できるほど隙間がない(高気密である)」という絶対の自信を持っているのです。とことん気密・断熱・空調計画にこだわっている会社だからこその提案と言えます。
具体例:ING-homeが「澄家」を標準採用する理由
例えば、私たち「ING-home」では、マーベックス社の『澄家(すみか)』という第1種換気システムを標準仕様としています。数あるシステムの中でこれを推奨するのには、以下のような明確な理由(こだわり)があります。
- メンテナンスが楽:給気のフィルターや防虫ネットが屋外にあるため、家の中のダクトが汚れにくい。
- 基礎断熱に最適:熱交換を行う本体を床下に設置できるため、床下空間も室内と同じように温度管理する「基礎断熱」の家と相性が良い。
- ホコリを巻き上げない:排気口が天井や壁ではなく床にあるため、床に溜まったホコリや花粉を効率よく外に排出できる。
- 低価格:第1種換気はたくさんの会社の商品が販売されているが、その中でも比較的リーズナブル。
- 床下エアコンとの相性が抜群:床下の空調を効率よく家全体に循環させることができる。
まとめ

第1種換気を推奨する住宅会社は、決して建築費を吊り上げて儲けようと企んでいるわけではありません。「初期費用が少し上がっても、長く住む上での快適性や健康、そして毎月の光熱費の安さを考えたら、絶対に導入したほうがお客様のためになる」と本気で考えている証拠です。
もし検討している住宅会社が第1種換気を勧めてきたら、それは「気密性や断熱性に自信がある」というサインかもしれません。「なぜこの換気システムをおすすめするのですか?」と質問してみると、その会社の家づくりに対する熱意やこだわりが見えてくるはずです。
