
家づくりやリノベーションを考える際、キッチンやお風呂などの大きな設備にはこだわっても、「傘立てやゴミ箱などの細かいものをどこに置くか」までは考えていなかった……という方は非常に多いです。
いざ住み始めてから「濡れた傘を置く場所がない」「折りたたみ傘やレインコートで玄関がごちゃつく」と後悔しないためには、設計段階で傘の収納について考えておくことが大切です。
この記事では、設計段階で解決しておきたい「傘立て問題」の考え方と、具体的な収納アイデアをご紹介します。
なぜ設計段階で「傘の収納」を考えるべきなのか?

家が完成してから「とりあえず置き型の傘立てを買おう」と考えるのは、実はあまりおすすめできません。
置き型の傘立てには、以下のようなデメリットがあるからです。
- 玄関が狭く感じてしまう
- 掃除機をかけるときの邪魔になる
- 底に水がたまって汚れやすい
- 生活感が出やすい
そこで大切なのが、「傘立てを買う」のではなく、設計段階で「傘の住所(定位置)を決める」という発想の転換です。あらかじめ収納場所を組み込んでおくことで、玄関の広さを最適化でき、スッキリとした空間を保つことができます。
ライフスタイル別!傘の収納場所アイデア

傘をどこに置くかは、ご家庭のライフスタイルによって正解が異なります。代表的な4つのアイデアを見てみましょう。
1. 玄関収納の中に隠す
玄関の造り付け収納の中にバーやフックを設け、傘を吊るして収納する方法です。扉を閉めれば完全に隠れるため、玄関を最もスッキリと見せることができます。
2. 壁掛けで浮かせる
玄関の壁に専用のフックやバーを取り付け、傘を掛ける方法です。床から浮いているため掃除がしやすく、省スペースで済みます。ただし、ドアの開閉や人が通る動線の邪魔にならない場所に設置することが重要です。
3. シューズクロークにまとめる
シューズクローク(土間収納)がある場合は、ベビーカーや防災用品、外遊びのおもちゃなどと一緒にまとめて収納するのが便利です。
4. 玄関の外(ポーチ)を活用する
雨の日に家の中に水を入れたくない場合は、玄関の外(ポーチなど)に置き場所を作るのも一つの手です。雨風が当たらないか、強風で倒れないかなどを考慮して設計しましょう。
忘れがちなポイント!設計・計画時の注意点

傘の定位置を決める際、見落としがちな注意点がいくつかあります。
「濡れた傘」と「乾いた傘」を分ける
濡れた傘をそのまま密閉された玄関収納にしまうと、カビや嫌なニオイの原因になります。普段使わない「乾いた傘」は収納の中にしまい、雨の日に使った「濡れた傘」は一時的に掛けておける場所(玄関の外や、風通しの良い一時掛けフック)を別で作るのが理想的です。
折りたたみ傘やレインコートの定位置
長い傘だけでなく、折りたたみ傘やレインコートのことも忘れてはいけません。折りたたみ傘は長傘とは形状が違うため、玄関収納の棚板の一部を専用スペースにしたり、扉の裏に小さなカゴを付けたりしてルール化しておくと、外出時もスムーズです。
子どもの傘は「高さ」に配慮を
子どもの傘は大人用よりも短いため、深さのある傘立てや高い位置のバーでは、子ども自身が取り出しにくくなってしまいます。成長に合わせて増える長靴などと一緒に、子どもが自分で出し入れしやすい高さに設定してあげましょう。
【補足】マンションにお住まいの方へ
マンションにお住まいの場合、玄関の外(ポーチや共用廊下)に私物である傘立てを置くことは、管理規約で制限されているケースが多くあります。国土交通省が示すガイドラインや各マンションのルールを事前に確認し、共用部の適正な利用を心がけましょう。
まとめ:自然に片付く仕組みづくりを
傘の収納計画における最終的なゴールは、単に物を隠すことではなく、「使ったものを自然に元の場所へ戻せる仕組み」を作ることです。
- 置き型傘立てのデメリットを知り、設計段階で収納場所を決める
- 「濡れた傘」の一時置き場と、「乾いた傘」の定位置を分ける
- 折りたたみ傘やレインコート、子どもの傘のことも考慮する
家づくりの際は、キッチンなどの大きな設備だけでなく、こうした「日常の小さなストレス」を解消する細かい収納についても、ぜひ担当者と相談してみてください。