耐震性が高い家なら本当に安心?

「新築で耐震等級の高い家を建てたから、地震が来ても大丈夫!」
そう思っていませんか?もちろん、命を守るために建物の耐震性はとても重要です。過去の大震災でも、建物の倒壊や家具の転倒が原因で多くの方が犠牲になっており、まずは住まいの安全確保が最優先とされています。
しかし、建物が倒壊しなくても、電気・ガス・水道といったライフラインがすべて絶たれてしまうと、そのままでは生活ができません。
つまり、「家が無事であること」と「そこで生活し続けられること」は別問題なのです。災害時でも自宅で安全に過ごすためには、防災グッズの備えと、それをどこにどう置くかという「収納計画」が欠かせません。
防災グッズは「何を買うか」より「どこに置くか」

災害に備えるとなると、水や食料、簡易トイレなど、たくさんのアイテムが必要になります。
備蓄はどれくらい必要?
一般的に、備蓄は最低3日分、できれば1週間分が必要と言われています。
例えば、飲料水と調理用水を合わせると、1人1日あたり約3リットルが必要です。4人家族で1週間分となると、なんと84リットル!2リットルのペットボトル(1箱6本入りで約12kg)で42本分にもなります。
これだけの量をいざ備えようとしても、「どこに置けばいいの?」と困ってしまいますよね。だからこそ、日々の生活や家づくりの段階から、収納スペースをセットで考える必要があるのです。
無理なく備えるための2つのコツ

1. ローリングストックで賢く備蓄
高価な防災専用グッズを大量に買い込む必要はありません。おすすめは「ローリングストック」という方法です。
- 普段使っている食品や日用品、水を少し多めに買う
- 日常生活の中で、古いものから順番に消費する
- 使って減った分だけ、新しく買い足す
このサイクルを繰り返すだけで、常に新鮮な備蓄を確保できます。
2. 使う場所の近くに「分散収納」
防災用品を一つの大きな箱にまとめて、押し入れの奥にしまい込んでいませんか?いざという時にサッと使えるよう、分散収納を心がけましょう。
- 玄関近く:すぐに持ち出して逃げるための「防災リュック」
- パントリーやキッチン:自宅で避難生活を送るための「水や食料(自宅備蓄)」
- 洗面所やトイレ:衛生用品や「簡易トイレ」
特に、断水時は水洗トイレが使えなくなるため、食料以上に携帯トイレや簡易トイレ、凝固剤の備えが必須条件となります。
収納するときに気をつけたいポイント

ただ空いているスペースに詰め込めばいいわけではありません。いざという時に安全に使えるよう、以下の点に注意しましょう。
- 重いものは低い位置へ:水などの重いものは、地震時の落下リスクを防ぐため、高い棚には置かず床置きや低い位置に収納しましょう。
- 保管環境に配慮:水や食料は、直射日光を避け、温度変化や湿気の少ない場所が適しています。夏場に高温になる屋根裏などは避けましょう。特に水は、期限が切れているかといって、すぐに飲めなくなるわけではありません。ペットボトルの性質上、保管場所に気を付けていれば、長期保存も可能です。
- 個別条件に合わせた備え:赤ちゃん(ミルクやオムツなど)やペット(フードや排泄用品など)がいるご家庭は、一般的なリストとは別枠で専用の備えが必要です。
まとめ:まずは今ある備えを確認してみよう

地震から命を守るためには、住まいの耐震化や家具の固定が第一歩です。しかし、その後の避難生活を乗り切るためには、十分な備蓄と計画的な収納が欠かせません。
まずは今週末、自宅にある水や食料、防災用品を一度一箇所にすべて集めてみませんか?
家族全員分の必要な量に対してどれくらいスペースが必要か、間取り図を見ながら「どこに置くか」をシミュレーションしてみましょう。少しの工夫で、いざという時の安心感がグッと高まりますよ。
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