今回も年間5棟の家づくりをお手伝いしている私が、家づくりの現場でよく耳にする「住宅業界のウソ・ホント」についてお話しします。

今回のお題は、「高気密住宅は息苦しいのか?」です。

家づくりを考えている方から、「気密が高いと空気がこもりそう」「昔の家の方が風通しが良くて良かったのでは?」という声をよくいただきます。中には、営業マンから「酸素が薄くなる」と言われたという方もいらっしゃいますが、結論から言うと、それは大きな誤解です。むしろ高気密住宅の方が、空気環境を良くし、健康的に過ごすことができます。

なぜそう言い切れるのか。ポイントは「隙間」と「換気」の違いにあります。 昔の家は隙間だらけで、そこから自然に空気が入れ替わっていました。しかし、これは「どこから入ってどこへ抜けるか」が全くわからない、無計画な状態です。その結果、夏は暑く冬は寒いうえに、花粉や埃も侵入し放題でした。

対して高気密住宅は、まず隙間を徹底的に減らした上で、換気設備を使って「計画的」に空気の入れ替えを行います。これを車に例えるなら、「窓が開けっ放しの車」と「エアコンと換気システムが整った車」のどちらが快適か、という違いです。

実は、気密が低い家ほど、近くの隙間だけで空気が回ってしまう「ショートサーキット」が起き、肝心の個室などに新鮮な空気が届かない「換気不足」に陥りやすいのです。

高気密住宅には、冷暖房が効きやすく、家中の温度差が少なくなるという大きなメリットがあります。ただし、「高気密と換気はセット」でなければなりません。どれだけ性能が高くても、換気計画が不十分では意味がないのです。

私たちING-homeでは、気密性能だけでなく、家全体の空気の流れまで計算して設計しています。皆さんも家づくりを検討される際は、数値だけでなく、ぜひ「どう計画的に換気するか」という視点も大切にしてみてください。

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